ギフトカードを購入すると、国連UNHCR協会への支援を通じて、難民の子どもたちに学用品が供給されるキャンペーンをH&Mが開始

元難民のスーパーモデルで、H&M Foundationアンバサダー、UNHCR親善大使のアレック・ウェック

元難民のスーパーモデルで、H&M Foundationアンバサダー、UNHCR親善大使のアレック・ウェック

2016年11月3日から12月31日までに世界各国のH&M店舗でギフトカードを購入すると、その売り上げの一部がH&M FoundationからUNHCRに寄付され、エチオピア、マレーシア、パキスタン、南スーダン、シリア等、世界中の難民の子どもたちに学用品が供給さ れるというこのキャンペーンは、は日本を含む世界 47 か国、4,000 以上の H&M の店舗で実施されます。

元難民であり、H&M FoundationのアンバサダーとUNHCRの親善大使を務め、本キャンペーンのサポーターのスーパーモデルのアレック・ウェックは、「父は教育が大 切だとよく私に言い聞かせていました。たとえすべてのものを失ったとしても、自分が得た知識は決して失うことはないから、と」と難民の教育がいかに大事で あるかを訴えています。

H&M Foundationのグローバル・マネージャーであるダイアナ・アミニは本キャンペーンについて「H&M Foundationはこの2年で750万ドルを難民支援に関連した団体やプログラムに寄付しました。ふるさとを追われた子どもたちは見捨てられがちで、 支援も届きにくいですが、私たちは危機的な状況にある子どもたちの教育支援を行うUNHCRの取り組みをサポートしたいと思っています」と語っています。

現在起こっている中東やアフリカでの混乱は、教育を十分受けられないことも理由の1つとして考えられています。特に難民の子どものうち初等教育を受けているのは 50パーセント、中等教育を受けているのはわずか22パーセントと、義務教育を受けられる私たちとは、かなり違った状況ではないかと想像できます。

その為教育方面への支援はとても大切で、今後を左右するかもしれない要因ですが、H&Mというと、ファストファッションとして、エシカル業界では何かと様々なことが言われているので、良さそうなキャンペーンだなと思っても、少し躊躇してしまう方がいるかと思います。

そこで、少しH&Mについてご説明すると、公式サイトの企業責任のページを見ても、生産時に有害な化学がでないようにしたり、”すべてのアパレル従業員は、その賃金で生活できる“ことを目標にするなど、様々な努力をしていることが伺われます。

H&M 《企業責任》
http://www2.hm.com/ja_jp/customer-service/sustainability.html

そのため、エシカルファッション度で言えば、環境問題などあまり気にしていない企業が多い中で、だいぶ気を使っている企業という印象を受けます。

昨今、日本に来た技能実習生の時給が400円であることなども問題になったこと(参考:過労死ライン超える長時間労働、時給400円、追い詰められた女性実習生(1)全労連が実習制度の改善要求)などや、イタリアの某高級ブランドのカバンが”「“メイド・イン・イタリー”と銘打った商品、実は安い工賃で、イタリアに住む中国人が作っている」”(引用元:日経スペシャル 未来世紀ジパング ~沸騰現場の経済学~/テレビ東京)と、放送されたこともありました。

このように、何もしていない普通のブランドや、高級ブランドの方がエシカル度が低いことがあるのに、ファストファッションばかりやり玉にあがるのだ ろう?と疑問に思うことがあります。もちろん過去には、ファストファッション業界も色々ありましたし、労働者の賃金面などでも数多くの課題が残っているの は確かです。

しかし、様々な状況を考えると、何もしない企業より倫理的なものに気を使ったファストファッションと呼ばれるブランドを選択肢に入れても良いのでは 無いかと思います。もちろんエシカル度がもっとも高いのは、フェアトレードやエシカルを前面に打ち出したブランドやショップですので、エシカル度を高めた い人は、そちらから購入するのが一番です。

ただ大切なのは「安いから」という理由でエシカルでは無いとするのではなく、安くても、高くてもその生産の背景を消費者側が注意深く見ていく必要があるように感じます。

また、知名度があるからこそできることもあり、今回の難民を支援するためのキャンペーンも、その1つだと思います。1回のキャンペーンで集まる物や お金なども必然と大きくなり、それだけ大きな支援に繋がります。それが普段必要な「服」というものを通じて繋がるというのは、良いことではないでしょう か?さらに、そこから興味が出てさらなる支援に繋がることも考えられます。

もし、普段からエシカルや難民問題という言葉を気にしない人も、お友達、彼や彼女のプレゼントに迷ったら、今年はH&Mのギフトカードを送ってみるのはいかがでしょうか?

参考:

◆H&M Foundationが難民の子どもに教育支援のキャンペーンを開始/PR Times
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000039.000008107.html

◆ファッションの新しい潮流「エシカル・ファッション」 ――H&Mはサステナブル/オルタナ
http://www.alterna.co.jp/3555

◆The Ethics of Fast Fashion: H&M and Zara
http://goodonyou.org.au/the-ethics-of-fast-fashion-hm-and-zara/